范増(読み)ハンゾウ(その他表記)Fan Zeng; Fan Tsêng

デジタル大辞泉 「范増」の意味・読み・例文・類語

はん‐ぞう【范増】

[?~前204]中国末の知将項羽に仕え、奇計をもって戦功を立て、亜父と称された。鴻門の会劉邦を刺そうとして果たさず、のちに項羽と不和になり辞した。

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精選版 日本国語大辞典 「范増」の意味・読み・例文・類語

はん‐ぞう【范増】

  1. 中国、秦末の知将。楚の項羽に仕え、奇計をもって戦功を立て、亜父と称された。鴻門の会で劉邦を刺そうとして果たさず、のちに項羽と不和になり辞した。前二〇四年没。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「范増」の意味・わかりやすい解説

范増
はんぞう
Fan Zeng; Fan Tsêng

[生]?
[没]高祖3(前204).4.
中国,戦国時代の西楚 (→) の将軍。居巣 (安徽省巣県北東) の人。計略をよくした。項梁挙兵すると,70歳でこれに従い,楚の懐王の孫を立てて王とし,諸将を糾合することを献策した。項羽も彼の計略を重んじ,亜父 (あほ) と呼んで尊んだ。鴻門の会のおりに劉邦 (→高祖) 謀殺をはかったり,また劉邦を漢中に封じ込めて漢王としたのも彼であった。樊かい (はんかい) の働きで危うく虎口を脱した劉邦が,高祖3 (前 204) 年食糧に窮したところを包囲したが,劉邦の離間策のため,かえって范増は項羽に疑われ,怒って故郷に帰る途中病没した。

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