精選版 日本国語大辞典 「草薙神社」の意味・読み・例文・類語 くさなぎ‐じんじゃ【草薙神社】 静岡市清水区草薙にある神社。旧県社。祭神の日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征のとき、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)(=草薙剣)で草をなぎ倒し、火の難をのがれた旧跡とも伝えられる。天正一八年(一五九〇)徳川家康が社殿を造営。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「草薙神社」の解説 草薙神社くさなぎじんじや 静岡県:清水市旧有渡郡地区草薙村草薙神社[現在地名]清水市草薙有度山(うどさん)丘陵北側、草薙川上流に鎮座する。「延喜式」神名帳にみえる有度郡の同名社に比定され、旧県社。祭神は日本武尊。社伝によれば、日本武尊が東征のさい、賊が野に火をかけて日本武尊を焼滅ぼそうとしたが、天叢雲剣で草を薙ぎ払って難を逃れたとする記紀の記事に基づく創建とする。こうした社伝から武門の崇敬があり、天慶年中(八七七―八八五)平将門の乱平定に奉賽がなされたと伝える。尭孝の「覧富士記」に「草薙の御社九万八千の御社なとゝ申て」とみえる。永享四年(一四三二)将軍足利義教は鎌倉公方足利持氏を牽制するために富士遊覧と称して駿河国に下向、九月二〇日清見(せいけん)寺に赴いたが、その途中随行した尭孝は高橋(たかはし)縄手を過ぎたところにある広い野山が草薙の神剣が霊瑞を現した場所で、海道から見ることはできなかったが、ここに草薙社などという、昔神々が進発した際の陣の跡に神社が多数あるという話を書留めている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報