落体(読み)らくたい(英語表記)falling body

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地球上で重力を受けて鉛直に落下する物体。真空中を落下するときは,すべての物体は加速度 g (重力加速度という) で等加速度運動をする。空気中を落下するときは,空気の抵抗を受けて減速されるので,長い距離を落下したあとでは一定な終速度等速度運動をする。質量 m の物体が落下するとき,霧粒のようにゆっくりと落ちれば,空気の抵抗は速度に比例 (比例係数 k ) し,終速度は mg/k となる。雨滴のように速く落ちれば,空気の抵抗は速度の2乗に比例し,終速度が となる。また地球の自転の影響を考慮すると鉛直よりもわずかに東にって落下する。たとえば東京タワー (高さ 333m,緯度 36°) の頂上から静かに物体を落下させると,落下点は直下より東へ約 11cmのところになるはずである。しかし風の影響や空気の抵抗の効果のほうが大きいので,正確な落下点の移動はもちろん観測されていない。なお人工衛星が地球へ突入するときのように非常に高いところから落下する場合には,地球の重力が一定ではなく,地球の中心からの距離の2乗に反比例して変化するので,落体の加速度も同じように変化する。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 重力の作用で落下する物体。空気の抵抗を無視すれば、すべての物体は質量の大小にかかわらず同じ加速度で落下する。
※暦象新書(1798‐1802)中「是に於て落体二力を得たり」

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