葉理(読み)ヨウリ

デジタル大辞泉 「葉理」の意味・読み・例文・類語

よう‐り〔エフ‐〕【葉理】

葉層断面にみられる縞模様堆積物たいせきぶつを構成する粒子大小配列・色の違いなどで生じる。

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精選版 日本国語大辞典 「葉理」の意味・読み・例文・類語

よう‐りエフ‥【葉理】

  1. 〘 名詞 〙 地層中に見られる細かい縞目(しまめ)。構成粒子の大きさ、性質、排列状態の変化によって生じる。→層理

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「葉理」の意味・わかりやすい解説

葉理
ようり

堆積(たいせき)物中で、他の地層と色、構成粒子、粒径などの違いで識別される地層の最小単位で、厚さ1センチメートル以下のものをラミナlamina(葉層)とよび、ラミナをつくる層状の配列を葉理とよぶ。なお、1センチメートル以上の厚さのものは単層とよばれ、単層をつくる層状の配列を層理とよんで区別する。ラミナは1ミリメートル程度の厚さのものがもっとも多く、葉理に沿って割れやすいことが多い。一般的な層理面と斜交する地層をクロスラミナcross lamina、その配列を斜交葉理とよび、平行なものを平行ラミナ、平行葉理とよぶ。代表的なものとして、泥岩中の細粒砂岩のラミナや、両者リズミカルに薄互層するラミナイトlaminiteがあげられる。

[村田明広]

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百科事典マイペディア 「葉理」の意味・わかりやすい解説

葉理【ようり】

ラミナとも。地層に見られる縞(しま)模様(成層構造)の一種。単層の内部粒度の異なる粒子が層をなして重なり,断面において線状に配列する構造。またはそのような成層構造をつくる1枚1枚の層(葉層)のこと。葉理は,注意するとほとんどすべての堆積岩に認められる。
→関連項目クロスラミナ層理地層

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「葉理」の意味・わかりやすい解説

葉理
ようり
lamina

ラミナともいう。単層内部の構造で,粒子などの配列状態によって生じた面状の組織。堆積岩の縦断面にみられる縞状の構造を層理といい,同一堆積条件の継続する間に生成した,上下限の層理にはさまれる堆積物を整層する堆積岩の最小単位とし,それを単層という。その単層は同等の粒度をもつ粒子が配列した薄い層の積重なりから成っていて,この単層を構成する薄い層を葉層という。葉層は層理と平行する場合も斜交する場合もあり,このような葉層の示す単層内部の構造を葉理といっている。

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岩石学辞典 「葉理」の解説

葉理

lamination: 異なった粒または組成などの平行な帯または葉層(lamina)が存在する岩石の構造.葉理は葉層が示す層理で,地層の中で1cm以下の層状のもの.
lamina: →葉層

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改訂新版 世界大百科事典 「葉理」の意味・わかりやすい解説

葉理 (ようり)

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世界大百科事典(旧版)内の葉理の言及

【ラミナ】より

…地層を構成する最小の単位をなす面で,葉理ともいう。ラミナは,岩石を構成する粒子の大きさやその性質の違い,またはその配列状態の変化によって生ずるもので,物質的には変化する場合としない場合とがある。…

※「葉理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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