蓮性院(読み)れんしよういん

日本歴史地名大系 「蓮性院」の解説

蓮性院
れんしよういん

[現在地名]境町若林 中ノ堂西

若林わかはやしの北東端、東に鵠戸くぐいど沼を望む地に所在。顕得山忠行寺蓮性院と称し真言宗豊山派。蓮照院・蓮生院・蓮政院とも記した。本尊十一面観世音菩薩。寺伝によれば文永七年(一二七〇)行空の開山と伝えられ、元禄年間(一六八八―一七〇四)の泰城を経て寛政六年(一七九四)成弁が中興

江戸初期に成立したと考えられる若林村之草切人為念覚(台家文書)に明徳三年(一三九二)のこととして「十一面観音堂守、宝泉坊」「阿弥陀堂守、蓮政院」とあり、十一面観音を本尊とするのは宝泉ほうせん坊となっている。宝永三年(一七〇六)の猿嶋郡下郷廿三ケ村(長野監治文書)には「一真言宗顕得山蓮照院、本寺伏木村大政院、境内壱町三反歩」と記す。


蓮性院
れんしよういん

[現在地名]高根沢町宝積寺 東町

宝積寺ほうしやくじ丘陵の東端にあり、旧烏山からすやま街道に面している。日蓮宗。本尊は釈迦如来。「寺院本末帳」には宇都宮寺町法華寺末の「高根沢村蓮性院」とある。開基は不詳だが大正八年(一九一九)堂宇建築記念碑によると、もとは芳賀はが郡南高根沢村(現芳賀町)にあって、檀徒七、八戸、宅地五、六畝歩であったが、明治三二年(一八九九)二月日本鉄道宝積寺駅の設置のために二〇〇余戸の移住があり、寺院設立の要請によって同四五年七月現在地に堂宇を移すこととし、大正五年に竣成した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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