薛稷(読み)せっしょく(その他表記)Xue Ji

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「薛稷」の意味・わかりやすい解説

薛稷
せっしょく
Xue Ji

[生]貞観19(645)/貞観23(649)
[没]先天2(713).7.
中国,初唐の書家画家。蒲州汾陰 (山西省) の人。官は太子少保,晋国公に封じられたが,のち太平公主の企てに連座して万年県の獄で刑死。詩文,書画にすぐれ,当時の芸術界に君臨した。絵画では鶴を描くのを得意としたことから後世花鳥画の祖とされた。また浙江省西安寺に描いた西方仏壁画のように,仏画にも腕をふるい,「筆力瀟洒,風姿秀逸」と評された。書跡には「綺麗媚好」といわれた『信行禅師碑』などの傑作があり,欧陽詢虞世南褚遂良 (ちょすいりょう) とともに初唐四大家の一人。

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百科事典マイペディア 「薛稷」の意味・わかりやすい解説

薛稷【せつしょく】

中国,唐代の書家。字は嗣通。山西省の人。工部礼部の尚書を経て太子少保に叙せられたが,のち竇懐貞(とうかいてい)の事件に連座して死を賜った。書は,虞世南(ぐせいなん),【ちょ】遂良(ちょすいりょう)を鋭意臨模して一家をなしたが,書風は【ちょ】遂良に最も近い。代表作《信行禅師碑》。

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