薬物アレルギーの人(読み)ヤクブツアレルギーノヒト

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版の解説

薬物アレルギーをおこす薬と症状


 薬物アレルギーは、薬に対する体の過敏な反応で、薬物過敏症ともいいます。薬物アレルギーをおこす人は限られていて、どの薬でおこすのかも人によって限定されているものです。薬物過敏症人は、決められた量を正しく守っても、それ以下の使用量でも、アレルギー症状が発症してしまいます。発症には先天的な素質(親と似た体質)が大きく関係していますが、肝臓病、腎臓じんぞう病といった後天的な病気が原因で誘発されることもあります。


 薬物アレルギーをおこすおもな薬には、抗生物質・化学療法剤、抗炎症剤・解熱鎮痛剤、向精神剤、循環器系の薬などがあります。


薬物アレルギーのおもな症状


ショック ペニシリンなどの抗生物質、麻酔剤、解熱鎮痛剤、検査のときに使用される造影剤の一部などでおこす。ただし、注射剤を使用したときのことがほとんど。


発疹ほっしん発赤かゆみ もっとも頻度の高い薬物アレルギー症状で、特定の部位(激しい場合には全身におこることも)に生じ、発熱を伴うこともある。


肝障害 肝機能の検査値が多少異常を示す軽いものから意識障害まで、肝機能障害の程度はさまざま。


血液障害 抗生物質のクロラムフェニコールによる再生不良性貧血が代表的。そのほかにも、いろいろな血液障害がある。


発 熱 しばしばみられ、発疹などの皮膚症状や血液障害とともに発生する。


腎障害 抗生物質のアミノグリコシド剤、フェナセチンなどによって腎障害がおこる。


 このほか、胃腸症状や呼吸器症状などもありますが、こうした症状がおこったときには、とりあえず服用を中止し、すぐ医師に相談してください。


薬物アレルギーの人の注意点


①過去に薬物や食物でアレルギーをおこしたことがあったり、血縁者に同様の症状があった場合には、薬をもらう前に必ず、このことを医師に告げておく。


②肝臓や腎臓、血液などに病気がある人は、自己判断で薬を用いたりせず、使用するときには必ず医師に相談する。


③薬物アレルギーは皮膚症状のかたちで現れることが多いので、多少でも皮膚症状がみられたら、すぐ医師に相談すること。


④ふだんから、薬を乱用しない。


⑤薬物アレルギーらしい症状に気づいたら、服用を一時中断してみる。薬物アレルギーの大部分は、服用を中止することで治る。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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