藤林益三(読み)ふじばやしえきぞう

百科事典マイペディア 「藤林益三」の意味・わかりやすい解説

藤林益三【ふじばやしえきぞう】

弁護士裁判官。京都府出身。東京帝国大学(現,東京大学)法学部卒業。1932年に弁護士登録。1970年最高裁判所最高裁判事となり,1976年5月から1977年8月まで第7代最高裁判所長官(初の弁護士出身の長官)を務める。1977年7月の津地鎮祭訴訟の最高裁判決では,地方公共団体(この場合は三重県津市)による地鎮祭(じちんさい)は政教分離原則に反して違憲であるとの立場から,長官として団藤重光らとともに,地鎮祭を認める多数意見に反対した。日本法律家協会会長などを歴任する一方旧制高校寮歌を好んだことから日本寮歌振興会会長も務めた。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「藤林益三」の解説

藤林益三 ふじばやし-えきぞう

1907-2007 昭和-平成時代の弁護士,裁判官。
明治40年8月26日生まれ。妻は巌谷小波(いわや-さざなみ)の3女。昭和7年弁護士を開業。第一東京弁護士会副会長などをつとめる。45年最高裁判事,51年弁護士出身としては初の最高裁長官となる。津地鎮祭訴訟の判決で,地方公共団体の神式による地鎮祭は違憲とし,多数意見に反対した。52年弁護士に復帰。平成19年4月24日死去。99歳。京都出身。東京帝大卒。

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