衆寡敵せず(読み)シュウカテキセズ

デジタル大辞泉 「衆寡敵せず」の意味・読み・例文・類語

衆寡しゅうかてきせず

多数少数では相手にならない。少数では多数にかなわない。寡は衆に敵せず。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「衆寡敵せず」の意味・読み・例文・類語

しゅうか【衆寡】 敵(てき)せず

  1. 少数のものは多数のものに敵対しても勝ち目がない。
    1. [初出の実例]「已而度衆寡一レ敵、自告清盛」(出典日本外史(1827)二)
    2. 「此時かくの如き衆寡敵せざる大兵に向ふは、昧の挙に似たり」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「衆寡敵せず」の解説

衆寡敵せず

少数のものが多数のものに敵対しても勝ち目はない、ということ。

[使用例] たとい世間がどう云おうと、余一人はやはり昔の通りこう是公と呼び棄てにしたかったんだが、衆寡敵せず、やむをえず、せっかくの友達を、他人扱いにして五十日間通して来たのは遺憾である[夏目漱石*満韓ところどころ|1909]

[由来] 「三国志書―ちょうはん伝」に見えることばから。三世紀の中国、後漢王朝末期のこと。とうたくという武将反乱を起こしたとき、政治家の張承は、兵を集めてそれを滅ぼそうとしました。しかし、弟の張昭は、「今、董卓を滅ぼそうと思っても、『衆寡敵せず(多勢無勢では、相手になりません)』」と述べて、兄を思いとどまらせたということです。

〔異形〕寡は衆に敵せず。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

ことわざを知る辞典 「衆寡敵せず」の解説

衆寡敵せず

少数のものが多数のものに敵対しても勝ち目はない。

[使用例] 按ずるに筆は一本なり、箸は二本なり。衆寡敵せずと知るべし[斎藤緑雨*青眼白頭|1900]

[類句] 多勢に無勢/寡は衆に敵せず

英語〕Providence is always on the side of the big battalions.(天はいつも大軍に味方する)

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報

今日のキーワード

シンディ ローパー

1953.6.20 - 米国の歌手。ブルックリン生まれ。1978年ブルー・エンジェルというバンドでデビュー、解散後、’83年「N Y.ダンステリア」でソロ・デビューする。「ハイ・スクールはダンステリア...

シンディ ローパーの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android