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行政改革推進法 ぎょうせいかいかくすいしんほう

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知恵蔵2015の解説

行政改革推進法

小泉政権は2005年12月に「行政改革の重要方針」を閣議決定し、その内容を行政改革推進法として法律化、06年5月に成立した。法律は「簡素で効率的な政府の実現」を目標として掲げ、それを実現するために政策金融改革、総人件費改革、特別会計改革、資産・債務改革、独立行政法人改革の5つを重点分野としている。政策金融改革では、現行の政府系金融8機関を統合再編し08年度から新体制に移行するとした。総人件費改革では、15年度以降の国家公務員総人件費の対GDP比を2分の1に近づけるとし、職員数においても現行の33万2000人を5年で5%以上純減させるとした。農林水産省の統計・食糧管理部門の削減や省庁横断的な配置転換を盛り込んでいる。特別会計改革では、現行の31特別会計の統合、廃止などを行うと共に、06年度から5年間を目途に総額20兆円程度の規模縮小を目指すとしている。資産・債務改革では、国有財産の売却、剰余金の見直しなどによって、国の資産の対GDP比を10年間で2分の1に近づけるとした。独立行政法人改革では、国の歳出の削減を図るために組織・業務を見直すとした。ただし、これらの目標を実現するためには、それぞれに関連する個別法の改正を必要とする。

(新藤宗幸 千葉大学法経学部教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

行政改革推進法
ぎょうせいかいかくすいしんほう

行政のむだを省き、官僚組織をスリム化して「小さな政府」を実現するための諸改革を網羅した法律。2006年(平成18)5月、当時の小泉純一郎内閣構造改革総仕上げとして制定した。政府系金融機関改革、特別会計改革、公務員の総人件費抑制、政府の資産・債務改革、独立行政法人の見直しの五本柱からなる。
 政府系金融機関改革では、財政投融資などを原資とする政策金融が民業を圧迫しないよう、統廃合や民営化を進める基本方針を盛り込んだ。2008年10月に、日本政策投資銀行と商工組合中央金庫は民営化し、中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、国際協力銀行(国際金融業務)は日本政策金融公庫に統合した。財務実態が不透明とされる特別会計については、5年間で31あった特別会計を17まで削減。道路整備特別会計(道路特会)の財源である道路特定財源の一般財源化や、過大な特会積立金の取り崩しによる「埋蔵金」の活用に道を開いた。人件費抑制では、5年間で国家公務員の定員を5%以上、地方公務員を4.6%以上純減させる目標を設けた。資産・債務改革では財政投融資の縮小や政府保有資産の売却などを推進。独立行政法人の見直しでは101ある独立行政法人の民営化や民間委託の是非を検討することになった。
 制定当時、2006年9月に小泉首相が退陣した後も、構造改革路線を後退させないよう、行政改革推進法で縛りをかけるねらいがあった。しかし世界同時不況の発生による政策金融の見直しや小泉改革路線への批判もあって、行政改革推進法を見直す動きも出ている。[編集部]

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