袖浦(読み)そでのうら

精選版 日本国語大辞典 「袖浦」の意味・読み・例文・類語

そで‐の‐うら【袖浦】

  1. [ 一 ] 神奈川県鎌倉市、稲村ケ崎から西側の、七里ケ浜の異称
    1. [初出の実例]「袖のうらの静やしき、月かげの阿仏やしき、稲村崎の大介やしきは」(出典:浄瑠璃・最明寺殿百人上臈(1699)上)
    2. 「江のしまにまふづるとて袖のうらにて白髪貝をもとめて」(出典:狂歌・徳和歌後万載集(1785)五)
  2. [ 二 ] 山形県酒田市、最上川の河口付近の海岸。「そでうら」ともいう。歌枕。
    1. [初出の実例]「そてのうらにたれもかくれはあまならで泣くをもしほといふにざりけり」(出典:桂宮丙本忠岑集(10C前))

そで‐が‐うら【袖浦】

  1. ( 海岸線が袖の形に似ているところから呼ばれた )
  2. [ 一 ] 東京都、品川海岸の異称。袖が崎。品川浦。本芝浦。
  3. [ 二 ] 神奈川県小田原市国府津から二宮町にかけての海岸。
  4. [ 三 ] ( 袖ケ浦 ) 千葉県中西部の地名小櫃(おびつ)川の沖積平野にあり、東京湾に面する。江戸時代は幕府直轄地で、木更津街道の宿場町として栄えた。かつてはノリ・貝の養殖を主としたが、第二次世界大戦後は埋立地に火力発電・石油化学工場が進出。京葉工業地帯の一部をなす。平成三年(一九九一市制

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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