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最上川 もがみがわ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

最上川
もがみがわ

山形県をほぼ南北に貫流する川。全長 229km。吾妻山系に源を発し,北流して米沢山形盆地を貫流,新庄盆地流路を西に変え,下流部に庄内平野を形成して日本海に注ぐ。支流が多く,全流域面積 (7040km2) は山形県の面積 (9323.32km2) の約4分の3を占める。川は日本三急流の1つとして知られ,五百川 (いもがわ) 峡,碁点峡,最上峡などの峡谷を形成して貫流。出羽山地を横断する区間の峡谷美をもつ流域一帯は最上川県立自然公園に指定されている。古くから中流部以下が水上交通に利用され,近世には峡谷部が開削されて舟運が栄えた。沿岸には清水,大石田,左沢 (あてらざわ) などの船着場が発達。奥羽本線が開通したのち舟運は衰退。本流に1つ,支流に多くのダムが建設され,発電,洪水防止,灌漑に利用されている。

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デジタル大辞泉の解説

もがみ‐がわ〔‐がは〕【最上川】

山形県を貫流する川。吾妻山群に源を発し、米沢・山形・新庄各盆地を北流し、庄内平野の酒田市で日本海に注ぐ。長さ約229キロ。富士川球磨川と並ぶ日本三急流の一。古くから舟運が盛ん。

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百科事典マイペディアの解説

最上川【もがみがわ】

山形県を貫流する川。長さ229km,流域面積は7040km2で,県面積の80%を占める。福島県境の吾妻山北部に発した松川が米沢盆地で鬼面(おもの)川,梓(あずさ)川,長井盆地で白川,野川などを合して最上川となり,山形,新庄両盆地を経,庄内平野を形成して酒田で日本海に注ぐ。
→関連項目朝日[町]大石田[町]大蔵[村]河北[町]川西[町]寒河江[市]白鷹[町]新庄[市]新庄盆地瀬見[温泉]立川[町]長井[市]長瀞(山形県)中山[町]舟形[町]松山[町]真室川[町]最上[町]山形[県]山形藩山形盆地陸羽西線

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションの解説

もがみがわ【最上川】

山形の日本酒。酒名は、日本三大急流のひとつ、最上川に由来。「とろり五年」は5年以上熟成させた吟醸原酒を基本に本醸造原酒をブレンドしたもの。ほかに大吟醸酒、純米吟醸酒純米酒、本醸造酒など。平成16、19年度全国新酒鑑評会で金賞受賞。原料米は山田錦、五百万石、出羽燦々など。仕込み水は神室山系の伏流水。蔵元の「最上川酒造」は大正7年(1918)創業、平成21年(2009)廃業。蔵は新庄市十日町にあった。

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世界大百科事典 第2版の解説

もがみがわ【最上川】

山形県を貫流する川。福島県境の吾妻火山に源を発し,米沢,長井,山形,新庄の4盆地を貫流し,出羽山地最上峡で横切って庄内平野に出て,酒田市南部で日本海に注ぐ。幹川流路延長は229kmで,山形県内だけを流れる。全流域面積は7040km2で県総面積の約75%を占め,上流域に多雪山地を有するため豊かな水量をもたらし,日本三大急流の一つといわれる。地形的には上流から長井盆地と山形盆地の間に五百川(いもがわ)峡,山形盆地と新庄盆地の間に碁点(ごてん),三ヶ瀬(みかのせ),隼(はやぶさ)のいわゆる三難所,新庄盆地と庄内平野の間に最上峡の峡谷をつくり,それぞれの盆地,平野を結んでいる。

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大辞林 第三版の解説

もがみがわ【最上川】

山形県南境の吾妻連峰一帯を水源地とし、米沢・山形・新庄の諸盆地を貫流して、庄内平野で日本海に注ぐ川。長さ229キロメートル。日本三急流の一。舟運に大いに利用された。⦅歌枕⦆ 「 -のぼればくだる稲舟いなふねのいなにはあらずこの月ばかり/古今 東歌

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日本の地名がわかる事典の解説

〔山形県〕最上川(もがみがわ)


山形県南部から北西部にかけて貫流する川。1級河川(最上川水系)。延長229km。流域面積7040km2。富士(ふじ)川・球磨(くま)川とともに日本三急流(熊野(くまの)川を入れる場合もある)に数えられる。源流部は松(まつ)川とも。福島県境の吾妻(あづま)山に源を発し、米沢(よねざわ)盆地・山形盆地・新庄(しんじょう)盆地の3盆地を北流しながら寒河江(さがえ)川・小国(おぐに)川などの支流を合わせ、新庄盆地で西に流れを転じて酒田(さかた)市で日本海に注ぐ。江戸時代から明治30年代にかけて水運が盛んで、中流の現村山(むらやま)市付近の碁点(ごてん)・三河瀬(みかのせ)・隼(はやぶさ)の3難所を縫って、下りは米・ベニバナなどの地元特産物、上りは塩・海産物・茶などを輸送した。本・支流に多数のダム・発電所があり、農業・工業用水源として重要。中流の新庄盆地から下流の庄内平野の間は出羽(でわ)山地と朝日(あさひ)山地を刻む先行谷(せんこうこく)の最上峡で、戸沢(とざわ)村古口(ふるくち)から下流約10kmの草薙(くさなぎ)温泉まで最上峡川下りの遊覧船が運航する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

最上川
もがみがわ

山形・福島県境の吾妻(あづま)火山に源を発し、山形県内を貫流し庄内(しょうない)平野で日本海に注ぐわが国有数の大河。一級河川。幹線流路延長229キロメートル。源流は松川という。吾妻火山を流下してほぼ北流、米沢(よねざわ)、山形、新庄(しんじょう)の各盆地を貫流し、新庄盆地で向きを西に変え、最上峡をつくって出羽(でわ)山地を横切り、庄内平野に出て酒田市南部で日本海に流入する。流域面積7040平方キロメートルは県総面積の約75%を占め、しかも山形県内だけを流れる「一県一河川」であり、県内の主要都市のほとんどが沿岸に立地する。北から白川(置賜白(おきたましら)川)、寒河江(さがえ)川、須(す)川、丹生(にう)川、小国(おぐに)川、鮭(さけ)川、立谷(たちや)川などの支流をあわせ、盆地ごとに河川の侵食、流送、堆積(たいせき)の作用を繰り返すという地形的特色を示す。上流域は多雪地で豊かな水量をもたらし、高屋(戸沢村)の年平均流量は毎秒356トンに達する。一方、上流から五百(いも)川峡、碁点(ごてん)・三ヶ瀬(みかのせ)・隼(はやぶさ)の三難所からなる碁点峡、最上峡などがあり、最上川が富士川、球磨(くま)川とともに日本三急流の一つといわれるのは、これらの峡谷部が急流で、舟運の盛んな大河としては難所が多かったことによる。
 最上川の舟運は戦国時代に酒田―清水(しみず)(大蔵(おおくら)村)間が開発され清水河岸(かし)が置かれたのが端緒という。関ヶ原の戦い(1600)後、庄内地方を領有した最上義光(よしあき)によって三難所が開削されて急速に進展した。とくに寛永(かんえい)年間~慶安(けいあん)年間(1624~1652)にかけて川船中継権を獲得した大石田河岸(大石田町)が発達し、上り酒田船、下り大石田船という片運送の慣行も成立した。船町(ふなまち)河岸(山形市)など上流地域の最上船も含め大石田船差配役が統轄した。元禄(げんろく)年間(1688~1704)以降は上流地域の産業の隆盛や上杉藩による五百川峡上流部の黒滝の開削などで寺津(てらつ)(天童市)、本楯(もとだて)(寒河江市)、横山(大石田町)の三河岸も公認された。川船差配制が行き詰まると大石田には幕府直轄の川舟役所が設置された。おもな運送物資は、下り荷に流域各藩の蔵米、商人米、紅花、青苧(あおそ)など、上り荷は塩、塩魚、古手(ふるて)、茶、小間物などで、主として(ひらたぶね)で運ばれ、後期には私船の小鵜飼(こうがい)船も活躍した。しかし明治30年代に入ると奥羽線の開通などで急速に衰退した。その後最上川は10万ヘクタールの水田を潤す農業用水源として、また上水道、工業用水として重要な役割を担うことになった。支流や上流部を中心にダム、発電所が多く設置されている。一方、最上峡舟下りの遊覧船などもあり、河川緑地、公園の整備も図られている。
 なお、最上川は歌枕(うたまくら)として多く詠まれており、とくに「最上河のぼればくだる稲舟のいなにはあらずこの月ばかり」(『古今集』東歌)は名高い。このほか、芭蕉(ばしょう)、斎藤茂吉(もきち)など文人、墨客とのかかわりも深い。[中川 重]
『『最上川』『最上のながれ』(1982・山形県総合学術調査室) ▽井上八蔵著『最上川』(1982・叢文社)』

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世界大百科事典内の最上川の言及

【西廻海運】より

…すなわち,(1)廻漕船は北国海運に慣れた讃岐の塩飽(しあく)島,備前の日比浦,摂津の伝法・河辺・脇浜などの廻船を用うべきこと。(2)最上川川船の運賃はいっさい幕府の負担とし,上流船の運漕独占をやめ下流船にも運漕させる。酒田港に幕領米専用の米蔵を設け,廻船に積み込むまでの費用も幕府が支弁する。…

【山形[県]】より

…75年酒田県は鶴岡県と改称,次いで76年山形県が鶴岡・置賜両県を併合して現在に至っている。出羽国【狐塚 裕子】
[母なる川最上川と連なる山なみ]
 県域のほぼ中央部を貫流する最上川は,山形県の母なる川と呼ばれている。その流域面積は県域の76%を占め,しかも県内だけを流れる〈1県1河川〉という特徴をもつ。…

※「最上川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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