複数の小さな火山体が寄り集まって、見かけ上一つの大きな火山体になったものをいう。実在する火山はほとんどこれである。それぞれ一つの小さな火山体は単成火山や複成火山からなっている。1回の単純なサイクルでできたものを単成火山という。複成火山は成層火山とほぼ同意であり、何回も噴火のサイクルが繰り返されて、火山砕屑物(さいせつぶつ)や溶岩からできたものである。カルデラ火山は複合火山の典型であり、カルデラの縁(ふち)を形づくる山地形を外輪山とよび、カルデラの内部に新しくできた火山を中央火口丘とよぶ。これを二重式火山とよぶことがある。2回の陥没で二重にカルデラができた場合は、内側の中央火口丘とあわせて三重式火山というよび方もある。後者の例としては箱根山や浅間山がある。
[中田節也]
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