褊綴(読み)ヘントツ

デジタル大辞泉 「褊綴」の意味・読み・例文・類語

へん‐とつ【××綴/××裰】

褊衫へんさん直裰じきとつとを折衷した羽織のような僧衣。脇裾を15センチほど縫っていない。空也堂鉢叩はちたたきが着たが、江戸時代には医師などが着用。へんてつ。

へん‐てつ【××綴/××裰】

へんとつ(褊綴)

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精選版 日本国語大辞典 「褊綴」の意味・読み・例文・類語

へん‐とつ【褊綴・褊&JISF9B6;】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「とつ」は「綴」「裰」の慣用音 ) 法衣一種。ともに僧服である偏衫(へんさん)直綴(じきとつ)とを折衷して、十徳のように製した衣。主に空也宗の鉢叩の法衣であったが、江戸時代には羽織として医師や俗人の剃髪者などが着用した。へんてつ。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「よわみなくかたしないしな禅門はまだ幾年かへんとつをきん」(出典:狂歌・古今夷曲集(1666)一〇)

へん‐てつ【褊綴・褊&JISF9B6;】

  1. 〘 名詞 〙へんとつ(褊綴)
    1. [初出の実例]「Fentet(ヘンテツ)〈訳〉世俗僧が着用するドウフクの一種」(出典日葡辞書(1603‐04))
    2. 「褊綴(ヘンテツ)着た老法師」(出典:談義本銭湯新話(1754)二)

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