出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
京都市中京区蛸薬師通(たこやくしどおり)にある天台宗の寺。紫雲山光勝寺(しうんざんこうしょうじ)空也堂極楽院(ごくらくいん)と称する。市中に念仏を広めて市聖(いちのひじり)といわれた空也が天慶(てんぎょう)年間(938~947)に開いたものという。その縁起には、平定盛(さだもり)が空也のかわいがっていた鹿(しか)を射殺したため、それを悔いて一宇を創建、空也を開山とし、自ら第2世になったとする。本尊は空也自作と伝える空也上人(しょうにん)像。毎年11月第2日曜日の開山忌には、歓喜踊躍念仏(かんぎゆやくねんぶつ)(空也踊)が修される。京都名物の一つである六斎(ろくさい)念仏踊もこれに源を発するものである。
[森 章司]