角塔婆(読み)かくとうば

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

角塔婆
かくとうば

五輪角塔婆の略。板塔婆卒塔婆,塔婆などと同種類のもの。インドで釈尊の死後その舎利や遺品遺髪を埋めてその上に建物を造り,ストゥーパ (塔) としたのが始り。マウリヤ王朝およびそれ以後特に多く造られた。のち中国に入ってからも造られ,日本でも法隆寺薬師寺五重塔,三重塔などいまでも多く残っている。これらの塔が転化し,密教の影響を受けて地水火風空という五大の種子である梵字を書いて造られたのが五輪塔である。またそれを変形し地輪を長く柱として造られたのが角塔婆で,死亡した人々の追善供養のために立てられるようになった。

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大辞林 第三版の解説

かくとうば【角塔婆】

角柱形の卒塔婆そとば。石塔ができるまでの代用とする。

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精選版 日本国語大辞典の解説

かく‐とうば ‥タフバ【角塔婆】

〘名〙 角柱を用いた卒塔婆(そとば)。上部が塔の形に刻まれる。墓石ができるまでの仮のものとして用いるもの。
※怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝〉八「お堂の後に新墓(あらばか)が有りまして、それに大きな角塔婆が有て」

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世界大百科事典内の角塔婆の言及

【卒塔婆】より

…語源的には釈迦仏の遺骨を収めた仏塔であるストゥーパが漢訳されたもので,広義には三重塔,五重塔,十三重塔などの塔や五輪石塔などをも指すが,今日一般に用いる卒塔婆の意は木製の塔婆を指す。木製卒塔婆には角塔婆,板塔婆,経木(へぎ)塔婆の別がある。角塔婆は主として四角塔婆であり,埋葬上の墓標として,あるいは寺堂の開帳や遷仏供養,護摩法要,施餓鬼流れ灌頂などに供養塔として立てられる。…

※「角塔婆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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