請状(読み)ウケジョウ

デジタル大辞泉 「請状」の意味・読み・例文・類語

うけ‐じょう〔‐ジヤウ〕【請(け)状】

受け取った文書に対する返書。また、特定事柄を請け負うことを明記する文書。
江戸時代保証人が提出する雇い人借家人などの身元引受証書

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「請状」の意味・読み・例文・類語

うけ‐じょう‥ジャウ【請状】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 文書を受け取った時、その返書として差し出す文書。
    1. (イ) 主君や高貴な人から返事として受け取った書状日葡辞書(1603‐04))。
    2. (ロ) 責任をもって事柄を請けあうために差し出す文書。
  3. 引き請けをした旨を記した証書。保証書。
    1. (イ) 江戸時代、奉公人の身元保証書。親と請人が連署して雇主に提出し、奉公中に不正、不埒(ふらち)があった場合の、弁済もしくは身柄引取りの義務などを誓約したもの。これを雇主に渡したときに、給金が前渡しされることがあった。奉公人請状
      1. [初出の実例]「頃日(このごろ)は、奉公人の請状に、ふしをつけて橋々浦々迄もかたりなぐさむ、当世の人心」(出典:浮世草子・傾城色三味線(1701)鄙)
    2. (ロ) 身分身代などの保証書。寺請状、借屋請状など。
      1. [初出の実例]「さる人宿替するとて、旦那寺へ請状(ウケジャウ)を取に行きて」(出典:咄本・軽口耳過宝(1742)二)

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