日本歴史地名大系 「豊崎郡・豊崎郷」の解説
豊崎郡・豊崎郷
とよさきぐん・とよさきごう
豊崎郡は室町初期より江戸時代前期にかけてみえる郡で、対馬八郡の一つ。対馬島の最北部に位置し、東は日本海、北西は朝鮮海峡に面し、南西は
〔豊崎郡〕
郡名の初見は室町初期で、それ以前は佐護郡に属していた。「津島紀略」に応長元年(一三一一)の文書に佐護郡
永享六年(一四三四)一〇月七日の宗貞盛安堵書下(三根郷判物写)によれば、「対馬島とよさきの内、わりのさいちやうち」が「みたらいの又三郎」に安堵されているが、この「とよさき」を郡とする見解がある。「さいちやうち」は在庁地で、在庁禅祐坊(阿比留国俊)の伝説とその霊を祀った祭祀がある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報