貴司山治(読み)きしやまじ

百科事典マイペディアの解説

貴司山治【きしやまじ】

小説家。徳島県生れ。本名伊藤好市。小学校卒業後,《大阪時事新報》記者をへて上京。大衆小説を書きはじめるが,1929年プロレタリア作家同盟(ナルプ)加盟,中央委員。作家同盟解散後も雑誌《文学案内》《詩人》によって文学運動を続ける。戦争末期にいったん文筆を絶って丹羽山中で開墾に従事するが,1948年再上京して再び文筆生活に入る。代表作《忍術武勇伝》(1930年),《ゴー・ストップ》(1928年―1929年)。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

貴司山治 きし-やまじ

1899-1973 昭和時代の小説家。
明治32年12月22日生まれ。昭和4年日本プロレタリア作家同盟創立に参加。活動家の超人的行動をえがいた作品が労働者に歓迎される。戦時中は筆をたち,戦後大衆小説にもどった。妻は貴司悦子。昭和48年11月20日死去。73歳。徳島県出身。本名は伊藤好市。代表作に「ゴー・ストップ」「忍術武勇伝」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

貴司山治
きしやまじ
(1899―1973)

小説家。徳島県生まれ。本名伊藤好市。小学校卒業。『大阪時事新報』『朝日新聞』などの懸賞小説に入選して大衆文学の新人としてデビュー。1929年(昭和4)日本プロレタリア作家同盟の創立に参加。『ゴー・ストップ』(1928~29)、『忍術武勇伝』(1930)など、ストライキを背景に活動家の超人的行動を描き、大衆的筆致の欠陥を指摘されながらも多数の労働者に歓迎された。作家同盟解散後、雑誌『文学案内』を創刊。第二次世界大戦中は文筆を絶ったが、戦後ふたたび大衆文学を書いた。[大塚 博]
『山田清三郎著『プロレタリア文学史』(1954・理論社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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