資本形成(読み)しほんけいせい(その他表記)capital formation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「資本形成」の意味・わかりやすい解説

資本形成
しほんけいせい
capital formation

経済理論でいう投資と同じ概念で,現存する建物,構築物,機械設備,船舶車両などの有形固定資産および原料燃料,半製品,仕掛品,製品などの棚卸資産への新たな追加を意味する。有形固定資産の追加を固定資本形成,棚卸資産への追加を在庫品増加という。また資本形成の主体によって民間企業,個人,政府というように区分することもできる。日本の国民経済計算における資本形成は,大きく国内総固定資本形成 (工業設備,住宅など) と在庫品増加 (在庫投資) に分れ,それぞれが主体別に民間,政府に区分されて推計される。資本形成の源泉貯蓄で,貯蓄は資本減耗引当て,法人留保,個人貯蓄,政府経常余剰から成る。

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百科事典マイペディア 「資本形成」の意味・わかりやすい解説

資本形成【しほんけいせい】

社会全体としての投資。工場,機械,建物からなる固定資本と,手持の原料や在庫品などを含めた実物資本合計がふえたとき資本形成があったという。一般に研究開発費広告費,修理費などは含まない。固定資本の減耗部分を控除したものが純資本形成,控除しないものが総資本形成であるが,普通前者をさす。

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世界大百科事典(旧版)内の資本形成の言及

【資本蓄積】より

…これらの資本は,年々生産される生産物の一部が投資として蓄積されたものである。資本蓄積または資本形成capital formationとは,資本が年々増加することをいい,この資本の増加分を投資という。 資本はストック概念であり,ある時点(期首あるいは期末)において測定される。…

※「資本形成」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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