赤屋村(読み)あかやむら

日本歴史地名大系 「赤屋村」の解説

赤屋村
あかやむら

[現在地名]甲山町赤屋

西上原にしうえはら村の北にあり、村の中央部を流れる大田おおた(現芦田川)の支流赤屋川流域に広がる平坦地と周辺の山地部からなる農村で、石見路(赤名越)に沿う。にい(六三五メートル)の麓に弥生式土器の散布地があり、文裁寺横ぶんさいじよこ古墳は規模が大きい。

当村は大田桑原くわばら六郷のうちの赤屋郷で、永万二年(一一六六)二月日付備後国大田庄立券文案(高野山文書)に「赤屋村田弐町伍段陸拾歩」「赤屋条畠」とある。建久四年(一一九三)一二月日付僧鑁阿荒野免除下文案(同文書)地頭(橘兼隆)に対し、赤屋郷内荒野一〇町を地頭免田として認めるので開墾するよう指示している。同九年九月日付備後国大田庄桑原方前地頭橘兼隆注進状案(同文書)に、赤野あかや村公文は地頭支配とある。


赤屋村
あかやむら

[現在地名]伯太町赤屋

寸次高江すんじたかえ村の南に位置し、同村から南下してきた道が当地を経てさらに南行、伯耆国に至る。「郷方古今覚書」に「赤屋村より、伯州榎垣村迄、壱里廿五町」とある。東方を流れる小竹おだけ川と西方十年畑じゆうねんばた川とが当地で合流して伯太川本流となる。赤屋は野ダタラの火で家が明るくみえたことから生じた地名という(赤屋村史)。上ノ台山には古墳群がある。寛永六年(一六二九)の井尻村之内赤屋分検地帳写によると上々田一町三反余(一石七斗代)・上田一町六反余(一石六斗代)・中田二町八反余(一石四斗代)・下田三町四反余(一石二斗代)・下々田四町四反(九斗代)、計一三町七反余・分米一七〇石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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