身替座禅(読み)ミガワリザゼン

デジタル大辞泉 「身替座禅」の意味・読み・例文・類語

みがわりざぜん〔みがはりザゼン〕【身替座禅】

歌舞伎舞踊常磐津ときわず長唄新古演劇十種の一。岡村柿紅おかむらしこう作詞、7世岸沢式佐・5世杵屋巳太郎きねやみたろう作曲。明治43年(1910)東京市村座初演。狂言花子」を舞踊化した松羽目まつばめ物。

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改訂新版 世界大百科事典 「身替座禅」の意味・わかりやすい解説

身替座禅 (みがわりざぜん)

歌舞伎舞踊。常磐津と長唄の掛合。〈新古演劇十種〉の一つ。1910年3月東京市村座初演。作詞岡村柿紅。作曲6世岸沢古式部と5世杵屋巳太郎。演者は山蔭右京を6世尾上菊五郎,奥方玉の井を7世坂東三津五郎,太郎冠者を初世中村吉右衛門。狂言の大曲花子(はなご)》に取材した松羽目物。太郎冠者が主人身替りとなり浮気を援助したが見破られ,奥方に夫がやり込められる滑稽舞踊。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「身替座禅」の意味・わかりやすい解説

身替座禅
みがわりざぜん

歌舞伎舞踊曲。常磐津,長唄の掛合。新古演劇十種の一つ。 1910年東京市村座,6世尾上菊五郎,7世坂東三津五郎初演。岡村柿紅作,7世岸沢式佐,5世杵屋巳太郎作曲。狂言の秘曲『花子』に基づく松羽目物。二上り。太郎冠者に身替りの座禅をさせて,愛人の花子に会いに行った山陰右京は,事を知り堂の中で衾 (ふすま。夜着) をかぶって待つ奥方玉の井のもとへ,うかうかと戻ってきて追いかけられる。古今東西に通じる浮気をテーマに,現在も上演頻度は高く,海外公演の演目となることも多い。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「身替座禅」の解説

身替座禅
〔常磐津, 長唄, 新内〕
みがわりざぜん

歌舞伎・浄瑠璃外題
作者
岡村柿紅 ほか
初演
明治43.3(東京・市村座)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「身替座禅」の意味・わかりやすい解説

身替座禅
みがわりざぜん

花子

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世界大百科事典(旧版)内の身替座禅の言及

【松羽目物】より

…その後菊五郎が《菊慈童》《羽衣》,団十郎が《素襖落(すおうおとし)》《三人片輪》を創演。大正期には岡村柿紅と6世尾上菊五郎,7世坂東三津五郎のコンビによって《身替座禅》《棒しばり》《茶壺》などの名作が作られた。【権藤 芳一】。…

※「身替座禅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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