浮気(読み)うわき

精選版 日本国語大辞典 「浮気」の意味・読み・例文・類語

うわ‐き うは‥【浮気】

〘名〙 (形動)
① うわついて落ち着きのない性質や状態。心がうかれて思慮に欠けている状態。うわっ調子
甲陽軍鑑(17C初)品二七「分別うは気(キ)になられ、備へ尽(ことごと)く違い候故」
② 陽気で、はでな性質や状態。ぱっと人目につくさま。
浮世草子好色一代女(1686)二「傾城はうは気(キ)なる男をすけるによりて」
③ 気まぐれに異性から異性へと心を移すこと。決まった妻や夫、婚約者などがいながら、他の異性と恋愛関係を持つこと。また、そのさま。好色。多情
評判記・剥野老(1662)序「世の中いろにつき人のこころうわきになりたるより」

ふ‐き【浮気】

〘名〙 かるはずみで、気持が移りやすいこと。軽率で浮わついていること。
翁問答(1650)「その工夫には先(まづ)自満の浮気、名利欲心をすて」 〔新書‐傅職〕

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デジタル大辞泉 「浮気」の意味・読み・例文・類語

うわ‐き〔うは‐〕【浮気/上気】

[名・形動](スル)
一つのことに集中できず心が変わりやすいこと。また、そのさま。移り気。「―な性分で何にでも手を出す」
性愛対象として)特定の人に心をひかれやすいこと。また、そのさま。多情。「―な人」
配偶者・婚約者などがありながら、別の人と情を通じ、関係をもつこと。「旅先で―する」
心が浮ついて、思慮に欠けること。また、そのさま。
「分別―になられ、備へことごとくたがひ候」〈甲陽軍鑑・二七〉
浮かれて陽気になるさま。また、そうなりやすい気質
「(芝居ナドニ)一切の嫁子―になりて」〈浮・一代女・四〉
[類語](1多情移り気気まぐれむら気むら飽き性気移りお天気お天気屋飽きっぽい三日坊主気が多い熱し易く冷め易いファディッシュファディズム気まぐれ気儘きまま物好き酔狂放恣ほうし放縦放埒ほうらつ放逸奔放無軌道勝手次第好き勝手ほしいまま/(2惚れっぽい惚れる愛する恋する好くめる焦がれる思う慕う愛慕思慕恋慕惚れ込む見とれる見惚れる惚れ惚れ一目惚れ懸想けそう目尻を下げる思いを掛ける気がある多情移り気気が多い熱し易く冷め易い気移り心移り色気違いマダムキラーレディーキラー好き者助平すけべい漁色女好き男好きプレーボーイ女たらし女殺し好色好色家色好み鼻下長びかちょう手が早いちゃら浮気者艶福艶福家放蕩ほうとう蕩児とうじ遊蕩ゆうとう色魔女狂い男狂い/(3姦通不倫密通私通姦淫野合乱交内通不義不貞虫が付く

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