日本歴史地名大系 「近松別院」の解説
近松別院
ちかまつべついん
〔蓮如の近松坊〕
比叡山衆徒の堅田大責の翌年文明元年(一四六九)春、三井寺(園城寺)
「蓮如上人仰条々」には「大津顕証寺開山也」とあり、理由は不明ながら開基を蓮如ではなく長男の順如とする。順如は文明一五年五月二九日に四二歳で没するが、絵像や法名を下付するなど近松坊にあって蓮如を補佐していたようで、「蓮如上人仰条々」は「山科ノ御坊ニハ蓮如上人御座候、大津ノ御坊ニ順如上人マシマシシ比、皆人々両所ヘ年始ニハ早々御礼ニ被参候ケル」と記す。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報