株式の信用取引、貸借取引における品貸(しなかし)料のこと。信用取引や貸借取引において、証券金融会社は、買い方または売り方に対して、株券を担保にして必要な現金を、または現金(委託保証金)を担保にして株券を貸し付けている。通常は、買付け代金を借りる者(買い方)のほうが、売付け株券を借りる者(売り方)より金額的には多いので、売り方は資金の融資者として、買い方の払う日歩を受ける。これを順日歩という。ところが、借り株によって空(から)売りしている株数が融資による空買いの株数より多くなるときには株不足が生じるので、証券金融会社は不足株数の調達をしなければならず、売り方はその不足な借り株の品貸料をとられることになる。これを逆日歩という。逆日歩は1株について何円何銭と決められている。顧客に対する貸し株、品貸料率は、会員証券会社の競合によって決定され、取引所から発表される。
[桶田 篤]
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…なお,信用取引による買付顧客は,取引所の発表する料率による金利を証券会社に支払い,信用取引による売付顧客は,取引所の発表する料率による金利を証券会社から受けとる。またある銘柄について貸株が融資を上回り,品貸料が定められたときは,売付顧客から買付顧客へ品貸料(逆日歩という)が授受される。信用取引は,本来,証券会社自身の信用供与を前提とするが,自社でやりくりできない部分については証券金融会社が証券会社に信用供与に必要な現金または株券の貸与を行っている。…
※「逆日歩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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