デジタル大辞泉 「運動障害性構音障害」の意味・読み・例文・類語 うんどうしょうがいせい‐こうおんしょうがい〔ウンドウシヤウガイセイコウオンシヤウガイ〕【運動障害性構音障害】 ⇒運動性構音障害 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
家庭医学館 「運動障害性構音障害」の解説 うんどうしょうがいせいこうおんしょうがい【運動障害性構音障害 Dysarthria】 [どんな障害か] 神経―筋系の病気による発声発語運動の障害をいいます。脳血管疾患の後遺症にみられる「内容はしっかりしているけれども、ろれつの回らない話し方」に代表される発音の異常が特徴です。認知症(にんちしょう)や失語(しつご)を合併しないかぎり、ことばの内容や理解に異常はみられません。 [原因] 脳血管疾患や脳の外傷、腫瘍(しゅよう)などによる発語の「運動」を担当する中枢の障害、パーキンソン病、重症筋無力症など、神経―筋系の病気で発語器官に病変がおよんだ場合などでおこります。 発語器官の力が弱まる、あるいは運動のコントロールが失われるため、ことばの音がゆがんだり、話の速度が異常に遅くなったり、不自然な抑揚(よくよう)の話し方になったりします。 [検査と診断] 発語器官の運動障害は、神経内科、耳鼻咽喉科(じびいんこうか)などで検査します。 脳の病変の診断と治療方針の決定のためには、CTなどの画像診断を含めた脳外科の診察が必要になります。 ことばの症状の検査は言語聴覚士(げんごちょうかくし)の担当となります。たとえば重症筋無力症は、進行すると呼吸障害などの危険な状態になることもありますが、初期には、疲れたときだけにことばが鼻にぬけるという症状が現われるため、詳しい言語症状の把握と医学的な精密検査で診断されることも多いのです。 原因不明の発音の障害は、複数の専門家による多角的な診断が必要となるため、言語療法部門のある総合病院で検査を受けてください。 [治療] 原因となっている病気の治療が基本ですが、神経障害が後遺症として残ったり、ことばの障害の進行が予想されるような場合は、同時進行で言語聴覚士による訓練が必要になります。 出典 小学館家庭医学館について 情報