過去る(読み)スギサル

デジタル大辞泉 「過去る」の意味・読み・例文・類語

すぎ‐さ・る【過(ぎ)去る】

[動ラ五(四)]
その場所を通り過ぎて行ってしまう。「台風が―・る」
時間が経って、過去のものになってしまう。「―・ったことは言うまい」「―・りし青春の日々」
[類語]移る去る過ぎる経つ経る過ぎ行くけみする経過

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「過去る」の意味・読み・例文・類語

すぎ‐さ・る【過去】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. その場を通り過ぎて離れる。その前を経て去って行く。また、ある状態が消えてなくなる。
    1. [初出の実例]「音楽の音、漸く遠く成て過き去ぬ」(出典:今昔物語集(1120頃か)一五)
    2. 「カナシミ suguisaru(スギサル)」(出典日葡辞書(1603‐04))
  3. 時がたつ。時が過ぎてゆく。
    1. [初出の実例]「眼前の事をだに打忘てのくる、况や過去た事を何か懐にはかけうぞ」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)一九)
  4. 死ぬ。亡(な)くなる。
    1. [初出の実例]「過去(スギサ)り給ふ母御様へ詫(わび)して手向(たむけ)給はれと」(出典:浮世草子鬼一法眼虎の巻(1733)三)

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