道灌山(読み)どうかんやま

精選版 日本国語大辞典 「道灌山」の意味・読み・例文・類語

どうかん‐やま ダウクヮン‥【道灌山】

(太田道灌館跡からとも、関道観坊の居所であったところからともいわれる) 東京都荒川区西日暮里四丁目にある丘。上野台地から飛鳥山に続く台地の一角で、西日暮里三丁目の諏訪台と対する。眺望にすぐれ、江戸時代から吟虫をきく名所として知られた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「道灌山」の意味・読み・例文・類語

どうかん‐やま〔ダウクワン‐〕【道灌山】

東京都荒川区西日暮里付近の高台太田道灌の館跡という。江戸時代は虫の声を聞く名所。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「道灌山」の意味・わかりやすい解説

道灌山
どうかんやま

東京都荒川区西端の西日暮里(にしにっぽり)から北区南東端の田端(たばた)に続く丘陵。上野から赤羽に続く山手台地(やまのてだいち)のいちばん高い所にあり、太田道灌の出城(でじろ)(斥候台(せっこうだい))があったことから地名がおこった。眺望に優れ、また江戸時代から虫聴きの名所として知られ、よく文人が訪れた。浄光(じょうこう)寺、本行(ほんぎょう)寺、青雲寺をそれぞれ雪見寺、月見寺、花見寺とよんだのは、文人の風流好みの一例である。関東大震災後、景観は一変し、現在、一部が西日暮里公園となり、道灌山学園などにその名が残っている。

沢田 清]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「道灌山」の解説

道灌山

古典落語演目ひとつ上方種。「墓見」「狐安兵衛」とも。上方では「天神山」と題する。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android