適格手形(読み)テキカクテガタ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「適格手形」の意味・わかりやすい解説

適格手形
てきかくてがた

中央銀行で再割引を認められる一定の要件を備えた手形。日本では、金融機関が割り引いた商業手形のうち、日本銀行で適格と認めて再割引される手形が再割引適格手形である。これは販売の目的で買い入れた商品の代金決済のために振り出された約束手形または為替(かわせ)手形であって、再割引の日から3か月以内に満期が到来すること、割引依頼人(金融機関)のほか支払能力確実なもの1名以上の裏書のあることが必要とされている。また、原材料購入や輸出物資の製造集荷などの資金調達のために振り出された輸出入関係手形が「商業手形に準ずる手形」として日本銀行の貸付の担保適格手形になっている。

[井上 裕]

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百科事典マイペディア 「適格手形」の意味・わかりやすい解説

適格手形【てきかくてがた】

日本銀行が銀行に貸出しを行う場合,一定条件に照らして再割引または貸付けの担保の対象として認める手形。前者再割引適格手形後者担保適格手形という。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「適格手形」の意味・わかりやすい解説

適格手形
てきかくてがた
eligible bill

中央銀行商業銀行などに対して再割引の対象,もしくは一般貸付けに対する担保の対象として認めた手形の総称。前者の手形を再割引適格手形,後者を担保適格手形と呼ぶ (これらは日銀再割適格手形,日銀担保適格手形と呼ばれる) 。またこれらは適用金利や担保価格で優遇を受けている。この適格手形以外の手形は並み手形と呼ばれる。

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