精選版 日本国語大辞典 「遷座祭」の意味・読み・例文・類語
せんざ‐さい【遷座祭】
- 〘 名詞 〙 =せんぐうさい(遷宮祭)
神体を遷(うつ)し奉る祭儀をいう。神殿の改築・修理にあたって、一時仮殿(かりどの)へ神体を遷すこと、また、竣工(しゅんこう)なった神殿へ仮殿から神体を移座する祭儀。遷座祭には、6年、12年、20年、30年、50年など定められた周期ごとに行う式年遷座祭と、単に神殿の修理などのために行う臨時の遷座祭とがある。一般の神社では遷座祭というのに対して、伊勢(いせ)神宮のは遷宮祭、式年遷宮祭と称してきた。伊勢神宮のほか古来よりの制度として30年一度の宇佐(うさ)神宮、20年一度の住吉(すみよし)大社、香取(かとり)神宮、鹿島(かしま)神宮。12年一度の一之宮貫前(いちのみやぬきさき)神社、6年一度の諏訪(すわ)大社などの式年遷座がよく知られている。
[岡田荘司]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…神殿の改修造営に際して,神霊を移すこと。この場合,遷宮は伊勢神宮にのみ用い,一般神社では遷座といい,その祭儀を遷宮祭,遷座祭という。伊勢神宮では,7世紀後半の天武朝以来20年に1度〈式年遷宮〉が行われ,中世戦乱期に一時遅延したが,現在まで続いて行われている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」