邪鬼(読み)じゃき

精選版 日本国語大辞典 「邪鬼」の意味・読み・例文・類語

じゃ‐き【邪鬼】

〘名〙 祟(たた)りをする神。また、物の怪(け)怨霊(おんりょう)
菅家文草(900頃)四・仁和四年、自春不雨。府之少北、有一蓮池「毒龍貪惜神通水、邪鬼呵留智慧泉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「邪鬼」の意味・読み・例文・類語

じゃ‐き【邪鬼】

たたりをする神。また、物の怨霊おんりょう
四天王像に踏まれている鬼。仏法を犯す邪神として懲らしめられ、苦悶表情をみせる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版 「邪鬼」の意味・わかりやすい解説

じゃき【邪鬼】

祟りをする神,物の怪(もののけ)などを総称していうが,仏像に関しては仁王像や四天王像の足の下に踏まれている小型の鬼類をさす。毘沙門天(四天王の多聞天)の足下にいる鬼を特に天邪鬼(あまのじやく)と呼ぶという説がある。〈天邪鬼〉は毘沙門天像の鎧に付けられた鬼面の名称であることが室町時代の《壒囊鈔あいのうしよう)》に記されており,当初は鬼面の名称であったが後に足下の鬼をも意味するようになったと考えられる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

普及版 字通 「邪鬼」の読み・字形・画数・意味

【邪鬼】じやき

邪悪な霊。

字通「邪」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

ダモクレスの剣

常に身に迫る一触即発の危険な状態をいう。シラクサの僭主ディオニュシオス1世の廷臣ダモクレスが王者の幸福をたたえたので,王がある宴席でダモクレスを王座につかせ,その頭上に毛髪1本で抜き身の剣をつるし,王...

ダモクレスの剣の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android