酒保(読み)シュホ

デジタル大辞泉 「酒保」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐ほ【酒保】

《酒を売る人の意から》兵営内や軍艦内で、日用品飲食物などを扱う売店

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「酒保」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐ほ【酒保】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 酒を売る人。また、酒屋のやとい人。
    1. [初出の実例]「一杯を飲で消遣せんと、酒保(シュホ)(〈注〉サカヤノヲトコ)を呼で酒を求めけるに」(出典:通俗赤縄奇縁(1761)二)
    2. [その他の文献]〔陰符経‐中篇〕
  3. 旧日本軍の兵営や艦船内で、士官、兵に日用品・飲食物などを売った店。軍隊内務令の物品販売所の俗称。
    1. [初出の実例]「陸軍省にて、今ど陸軍内務書第四版に拠り営内の飲酒を許されたるに付き、聯隊中に酒保をおかれ」(出典:東京日日新聞‐明治一八年(1885)七月一一日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「酒保」の意味・わかりやすい解説

酒保
しゅほ

旧日本軍の兵営、艦船内に設けられた売店で、「軍隊内務令」の物品販売所がこれにあたる。士官、兵に時間を限定して、酒類、甘味品などの飲食物、手拭(てぬぐい)、歯ブラシちり紙などの日用品を安価で販売した。酒や汁粉うどんなどは酒保内でのみ飲食が許可され、新聞・雑誌の閲覧、囲碁将棋などの娯楽設備もあった。なお、酒保とは中国語で酒屋の店員の意。アメリカ軍ではPX(post exchangeの略)、自衛隊では売店という。

[寺田近雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「酒保」の意味・わかりやすい解説

酒保
しゅほ
canteen

兵営など軍事施設内に設けられ,将兵が自費で飲食などができる店。アメリカでは PX (post exchange)といってスーパーマーケット並みの店がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

普及版 字通 「酒保」の読み・字形・画数・意味

【酒保】しゆほ

酒屋。

字通「酒」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android