酒池肉林(読み)シュチニクリン

デジタル大辞泉 「酒池肉林」の意味・読み・例文・類語

しゅち‐にくりん【酒池肉林】

《「史記」殷本紀の「酒を以て池となし、肉を懸けて林となす」から》酒や食べ物がふんだんにある、ぜいを極めた酒宴

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精選版 日本国語大辞典 「酒池肉林」の意味・読み・例文・類語

しゅち‐にくりん【酒池肉林】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「史記‐殷本紀」の「以酒為池、懸肉為林、使男女倮、相逐其間、為長夜之飲」の故事から ) 酒や肉が豊富で豪奢な酒宴をいう。しゅちじじりん。
    1. [初出の実例]「沙丘は紂が都したる処ぞ。酒池肉林なんどのあった処ぞ」(出典:史記抄(1477)一九)
    2. 「蚊と蠅は酒池肉林がわき所」(出典:雑俳・柳多留拾遺(1801)巻一二下)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「酒池肉林」の意味・わかりやすい解説

酒池肉林
しゅちにくりん

池の水のように豊富な酒と、木々の立ち並ぶ林のように架けられた肉の意で、酒や肉などの御馳走(ごちそう)がいっぱいの豪奢(ごうしゃ)な遊楽や酒宴のたとえ。中国、殷(いん)の暴君として知られる紂王(ちゅうおう)は、酒を好んで淫楽(いんらく)にふけり、砂丘に戯れては、酒をもって池とし、肉を架けて林として、その中で男女を裸にして互いに追いかけさせては、長夜の飲をなした。ために百姓たちは遠くからこれを望んでは恨んだ、と『史記』「殷本紀」に伝える。

[田所義行]

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四字熟語を知る辞典 「酒池肉林」の解説

酒池肉林

酒や肉が豊富で豪奢な酒宴をいう。

[使用例] いやまて、これを何とか売りこんだなら、一生二生栄耀栄華、酒池肉林の楽しみだって出来ないことはあるまいと、ムラムラッとしたアプレ悪心が一つ――[檀一雄*降ってきたドン・キホーテ|1953]

[解説] 酒をたたえた池と肉を懸けた林のという意味

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