変数Yを他の変数(X1、X2、……、Xk)の上に線形回帰した場合、最小二乗法によって得られるYの(X1、X2、……、Xk)への回帰超平面
によって与えられるYと、観測値Yとの間の相関係数
を、kが2以上の場合につき、Yと(X1、X2、……、Xk)との間の重相関係数という。
たとえば、牛肉の需要量の動きYを、牛肉の価格X1、豚肉の価格X2、および人々の可処分所得X3の三つの変数の動きとの関連で説明しようとするとき、最小二乗法の下では、線形関数として表される説明式Y=β0+β1X1+β2X2+β3X3と実際のYの値との誤差の二乗和
Σ{Y-(β0+β1X1+β2X2+β3X3)}2
を最小にするように未知の係数β0、……、β3を求めることになる。変数Y、X1、X2、X3についての観測データに基づいて求められたそれらの値をハット記号(^)つきのβ0、……、β3とすると、
によって計算されるYなる値は、Yの変動のうち、変数X1、X2、X3の変動によって説明される部分である。すなわち、変数Yの全変動中、どれほどの割合が他の3変数X1、X2、X3の動きによって説明されているかは、
によって示されることになる。この値は、変数Yの他の変数(X1、X2、X3)への回帰関係における決定係数とよばれ、それを平方で開き正の数として表されたRが相関係数である。そして、この例のように説明変数Xの数が複数個である多変数回帰によるものを、とくに重相関係数という。
[高島 忠]
…いいかえれば観測値と予測値ができるだけ近くなることが望ましい。そこで,観測値と予測値の相関係数を一般の重回帰分析にも通用するように重相関係数,その2乗を寄与率と呼んで,回帰式の観測値に対するあてはまりのよさを示す指標とする。回帰式としては,ŷi=a+blogxiのようにxiの簡単な変換式を用いたり,ŷi=a+bxi+cxi2のように多項式を用いることもできる。…
※「重相関係数」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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