改訂新版 世界大百科事典 「金日成総合大学」の意味・わかりやすい解説
金日成総合大学 (きんにっせいそうごうだいがく)
朝鮮民主主義人民共和国の首都平壌にある,民族幹部養成のための国立総合大学。1946年10月,〈あらゆる困難をのりこえて,教育と幹部養成をすべてに先行させる〉という金日成主席の指示に基づいて,市内が一望のもとに見渡せるリョンナム山頂の広大な敷地に創建。元山農業大学,平壌医科大学,金策工業大学は当初の同大学の学部が独立したもの。現在,歴史,経済,哲学,法学,朝鮮語,朝鮮文学,外国語文学,物理学・数学,化学,生物学,地理学,地質学,原子力,コンピューター科学などの学部と,8研究所を置き,3年制の研究院,1年制の特設研究院,その上に2年制の博士院がある。学生数1万2000。教育内容は金主席のチュチェ(主体)思想と朝鮮労働党の政策で一貫している。
執筆者:渡部 学
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