金輪奈落(読み)こんりんならく

精選版 日本国語大辞典 「金輪奈落」の意味・読み・例文・類語

こんりん‐ならく【金輪奈落】

[1] 〘名〙
① (「奈落」は地獄の意) =こんりんざい(金輪際)(一)①
歌舞伎幼稚子敵討(1753)六「討たいじゃ。討たす討たす。こんりんならくまで討そふわい」
[2] 〘副〙 =こんりんざい(金輪際)(二)
浄瑠璃仮名手本忠臣蔵(1748)一〇「知ぬといふから金輪(コンリン)ならく、憎しと思はば其躮(せがれ)、我見る前で殺した殺した」

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デジタル大辞泉 「金輪奈落」の意味・読み・例文・類語

こんりん‐ならく【金輪奈落】

[名]金輪際1」に同じ。
[副]どこまでも。とことん。底の底まで。こんりんざい。
「かう握ったら―、旗は切れてもちぎれても、…やみやみと渡さうかと」〈浄・布引滝

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四字熟語を知る辞典 「金輪奈落」の解説

金輪奈落

地下の最も深いところ。また、副詞的に底の底まで。どこまでも。

[使用例] 鬼と見て我をお頼みか、金輪奈落そのような義は御免こうむる[幸田露伴風流仏|1889]

[解説] 「金輪」は仏教世界観で、この世界の下にあって、この世界をささえている三つの輪(風輪・光輪・金輪の三輪)の一つ。「奈落」は地獄のこと。

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