金門(読み)きんもん

精選版 日本国語大辞典 「金門」の意味・読み・例文・類語

きん‐もん【金門】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 金でつくった門。転じて、立派な御殿をいう。
    1. [初出の実例]「雪擁金門曙色寒、瓊林玉樹御前巒」(出典:再昌草‐永正五年(1508)一二月二五日)
    2. [その他の文献]〔曹植‐陳審挙表〕
  2. [ 2 ]きんばもん(金馬門)
    1. [初出の実例]「六十耳順。待詔陪於金門」(出典:本朝文粋(1060頃)一・孫弘布被賦〈源英明〉)
    2. [その他の文献]〔揚雄‐解嘲〕

かな‐と【金門】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かなど」とも。「かな」は、金属の意 ) 金属で扉や柱を補強した門。また、門。一説に、金属製の門のように堅固な門とする。
    1. [初出の実例]「金門(かなと)にし人の来立てば夜中にも身はたな知らず出でてそ逢ひける」(出典:万葉集(8C後)九・一七三九)
    2. 「誰れかは知らず入口なる、銅戸(カナド)をそっと押し開けて、忍び入り来る二個(ふたり)処女」(出典:人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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