鉄面(読み)カナメン

デジタル大辞泉 「鉄面」の意味・読み・例文・類語

かな‐めん【鉄面】

武具小具足の一。顔面を覆い守るための、鉄板打ち出しの面。顔面全体を覆う総面そうめん、額からほおにかけての半首はつぶり、ほおからあごにかけての面頰めんぽおがあり、面頰にはほおとあごだけに当てる頰当ほおあと頰当てに鼻の防御を加えた目の下頰当てとがある。

てつ‐めん【鉄面】

[名・形動]
顔面を保護するために用いる、鉄製の面。
鉄面皮てつめんぴ」に同じ。
「馬鹿に―な野郎だから」〈逍遥当世書生気質

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精選版 日本国語大辞典 「鉄面」の意味・読み・例文・類語

かな‐めん【鉄面】

  1. 鉄面(総面 目の下頬当 頬当)
    鉄面(総面 目の下頬当 頬当)
  2. 〘 名詞 〙 武具の一つ。顔面をおおいまもるための鉄製の仮面。顔面全部をおおう総面(そうめん)面頬(めんぽお)、頬だけに当てる頬当(ほおあて)、頬当に鼻の防御を加えた目の下頬当などがある。〔随筆貞丈雑記(1784頃)〕

てつ‐めん【鉄面】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 武具の一つ。顔面を保護するために用いる鉄製の仮面。かなめん。〔晉書‐朱伺伝〕
  3. ( 形動 ) 公平剛直権勢を恐れないこと。また、そのさま。〔宋史‐趙抃伝〕
  4. ( 形動 ) =てつめんぴ(鉄面皮)
    1. [初出の実例]「面恐(おそらく)皮を剥(はげども)、鉄面」(出典江戸繁昌記(1832‐36)二)

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普及版 字通 「鉄面」の読み・字形・画数・意味

【鉄面】てつめん

鉄の面具。鉄面皮。また、剛直にたとえる。〔宋史、趙抃伝〕殿中侍と爲り、彈して倖(けんかう)をけず、聲凜然たり。京師、目(なづ)けて鐵面と爲す。

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