鉄騎隊(読み)てっきたい(その他表記)Ironsides

旺文社世界史事典 三訂版 「鉄騎隊」の解説

鉄騎隊
てっきたい
Ironsides

ピューリタン革命のとき,クロムウェルが編成した騎兵隊
革命を勝ち抜くためには,各州の民兵隊からなる議会軍の改組が必要であると痛感したクロムウェルは,1643年,東部連合諸州のヨーマンの中から,「正直でまじめなクリスチャン」を集めて軍隊を組織した。この軍隊は規律・装備にすぐれ,マーストン−ムーア戦い(1644)に活躍し,のち新型軍中核となってネーズビーの戦い(1645)などで活躍した。鉄騎隊とは,敵将ルパートがクロムウェルに付けた呼び名で,何としてもこわれない「鉄のごとき側面(アイアンサイズ)」という意。のち転じてクロムウェル軍をさすようになった。

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百科事典マイペディア 「鉄騎隊」の意味・わかりやすい解説

鉄騎隊【てっきたい】

英国ピューリタン革命において,クロムウェルの指揮した騎兵隊につけられた異名Ironsides。ネーズビーの戦などで活躍。のちの新模範軍ニューモデル軍)の中核になり,革命の勝利に貢献した。
→関連項目ピューリタン革命

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鉄騎隊」の意味・わかりやすい解説

鉄騎隊
てっきたい
Ironsides

ピューリタン革命において議会派の中心となったO・クロムウェルの率いた騎兵隊。本来、各州の民兵からなっていた議会派軍は、緒戦に敗北してその弱点が明らかになったため、議会派は中部八州と東部五州を連合させて共同の軍隊をつくった。クロムウェルは、この「東部連合軍」のなかからさらに熱烈なピューリタンを集め、厳しい規律のもとで訓練した。この軍隊はマーストン・ムアの戦いで勇敢に戦い、王党派のルパート王子によって「鉄騎隊」と名づけられた。後の議会派の「新型軍」New Model Armyの原型となった。(書籍版 1987年)
小泉 徹]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「鉄騎隊」の解説

鉄騎隊(てっきたい)
Ironsides

ピューリタン革命において最初クロムウェルが指揮した騎兵隊につけられたあだ名ニューモデル軍結成の中核となり,議会派の勝利獲得に貢献した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鉄騎隊の言及

【クロムウェル】より

… 42年第1次内乱が勃発すると,自らの騎兵隊を率いて議会軍に参加し,エッジヒルの戦で功をあげ,さらにピューリタニズムに基づく規律と戦闘意欲に秀でた騎兵連隊を編成し,各地で戦勝を収めて,劣勢にあった議会軍のために気をはいた。44年マンチェスター伯のもとで東部連合軍副司令官となり,マーストン・ムアの戦勝によって,その部隊は〈鉄騎隊Ironsides〉とよばれた。以後国王に対して徹底抗戦を主張する独立派のリーダーとして,マンチェスター伯ら長老派の妥協的な戦闘指導を批判し,議会軍の改革を主張した。…

【鉄】より

…周期表元素記号=Fe 原子番号=26原子量=55.847±3地殻中の存在度=5.63%(4位)安定核種存在比 54Fe=5.84%,56Fe=91.68%,57Fe=2.17%,58Fe=0.31%融点=1535℃ 沸点=2750℃固体の比重=7.86(20℃)液体の比重=6.9(1530℃)電子配置=[Ar]3d64s2 おもな酸化数=II,III周期表第VIII族第4周期に属する鉄属元素の一つ。…

※「鉄騎隊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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