銀元(読み)ギンゲン

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精選版 日本国語大辞典 「銀元」の意味・読み・例文・類語

ぎん‐げん【銀元】

  1. 〘 名詞 〙 中国清末以後用いられる一元の銀貨。銀円。銀洋。〔最新現代語辞典(1933)〕

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「銀元」の解説

銀元(ぎんげん)

中国の銀貨の一種元宝(げんぽう)というのが中国に古くから流通している銀地金・秤量貨幣であるのに対し,これは円形鋳造貨幣で,銀円ともいわれた。16世紀頃から外国人によって中国にもたらされ(メキシコ銀などの洋銀),19世紀中頃からはそれが中国内地において盛んに流通した。19世紀末からは,中国でも洋銀にならって銀元が鋳造されるようになった。

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旺文社世界史事典 三訂版 「銀元」の解説

銀元
ぎんげん

清末期と中華民国で流通した西洋式銀貨
初め外国製銀元(洋銀)が流通したが,これに対抗して1889年以来中国で鋳造され,徐々に洋銀を駆逐国民政府世界恐慌に対処して,1933年従来の両を廃して銀元(孫文像幣)を本位貨幣としたが,35年の幣制改革法幣(不換紙幣)にかえ,銀元の流通は停止された。

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世界大百科事典(旧版)内の銀元の言及

【貨幣】より

… 清末の洋務運動の余波は貨幣にも及び,長い伝統をもつ貨幣の様式は一新された。1887年(光緒13)に銀元,すなわち方孔のない洋式の銀貨(光緒元宝)が発行されたのに続いて,1900年には銅元,すなわち1文から20文に至る5種の洋式の銅貨(光緒元宝,大清銅幣)が発行された。この銅元の発行は中国貨幣史上,重要な意義をもっている。…

【元】より

…近代的通貨としての元は1933年,35年の幣制改革後に成立した。清末までは,伝統的な銀,銅などの鋳貨と列強の銀貨に模して発行するようになった銀元とが併存した。民国時代には後者の銀元建取引を行おうとする民族資本が成長し,1933年銀本位制の採用に成功した。…

※「銀元」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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