ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「長倉三郎」の意味・わかりやすい解説
長倉三郎
ながくらさぶろう
[没]2020.4.16. 東京
物理化学者。分子軌道法を用いて,分子の電子構造(電荷の分布や移動)と化学反応の関係を明らかにするなど,物理化学の分野において優れた業績をあげた。1943年東京帝国大学理学部卒業。1949年東京大学放射線化学研究所助教授,1959年東京大学物性研究所教授,1981年分子化学研究所所長。1985~88年岡崎国立共同研究機構の機構長,1988~95年総合研究大学院大学の初代学長を務めた。1971年「分子化合物の電子論研究」により朝日賞を受賞。1981年国際純正・応用化学連合 IUPACの会長に日本人で初めて就任。1984年日本学士院会員,2001~07年日本学士院院長。1985年文化功労者。1990年文化勲章,1995年勲一等瑞宝章を受章。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報