門札(読み)モンサツ

精選版 日本国語大辞典 「門札」の意味・読み・例文・類語

かど‐ふだ【門札】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 住人の氏名などを書いて門にかかげておくふだ。表札。もんさつ。
    1. [初出の実例]「彼は立花と記された此家の門札(カドフダ)が目に留って更に少からず胸を騒したのである」(出典恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉三一)
  3. 門口にはる社寺で出す厄除け守り札
    1. [初出の実例]「此句、彦根より見せられたるに、其角がよろぼうしの門札の句と等類と評す」(出典:俳諧・去来抄(1702‐04)同門評)

もん‐さつ【門札】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 家の居住者の姓名などを記して門に掲げる札。門標。表札。かどふだ。
    1. [初出の実例]「門札に本道外科とわりがきにして」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三)
  3. 武家屋敷で、出入りの商人などに下付した通用門の通行許可証の木札。
    1. [初出の実例]「提げ煙草入れ、門札をさげ、浅黄股引・紺足袋・草鞋を穿き」(出典:歌舞伎・御摂勧進帳(1773)四立)

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