闇取引(読み)ヤミトリヒキ

デジタル大辞泉 「闇取引」の意味・読み・例文・類語

やみ‐とりひき【闇取引】

[名](スル)
定められた販路によらず、ひそかに売買したり、公定価格でない値段で売買したりすること。
交渉などを、世間に隠れてこっそり行うこと。「対立候補と闇取引する」
[類語]密輸密貿易密輸出密輸入潜り違法不法脱法違反無法不正非合法無許可無免許無資格取引交渉折衝裏取引ネゴシエーション

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精選版 日本国語大辞典 「闇取引」の意味・読み・例文・類語

やみ‐とりひき【闇取引】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 自由販売を禁じられているものをひそかに売買したり、一定価格の定められているものをひそかに価格を変更して売買したりすること。公式機構、販路、価格によらないで内密に行なう商取引。闇(やみ)。〔毎日新語辞典(1939)〕
  3. 公然とすべき交渉などを、当事者間でこっそりと行なうこと。
    1. [初出の実例]「すべて堂々としてゐるところがない。すべてがヤミ取引である」(出典:新能率生活(1945)〈上野陽一〉回顧)

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世界大百科事典(旧版)内の闇取引の言及

【配給制度】より

…日中戦争の泥沼化にともない,日常生活物資が不足してきたためにとられた制度。第1次大戦中のドイツで行われた例がある。戦争遂行のために軍需品を中心とする生産力拡充を強行した結果,日常生活必需品が極度に不足してきた。政府は輸出入品等臨時措置法や国家総動員法によって経済統制にふみ込んでいたが,さらに消費部門での統制を行うため,1938年3月には〈綿糸配給統制規則〉(最初の切符制),6月には〈綿製品の製造制限に関する件〉を出し,綿製品の製造・販売を規制した。…

【やみ市(闇市)】より

…第2次大戦後も存続していた戦時経済統制を無視して,生活必需品を売ったり,簡単な飲食をさせた露店の集団。戦争中に統制違反の売買をすることをやみ取引といった。それが公然と行われたのでやみ市の名称が生じたのである。…

※「闇取引」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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