随伴植物(読み)ズイハンショクブツ

デジタル大辞泉 「随伴植物」の意味・読み・例文・類語

ずいはん‐しょくぶつ【随伴植物】

主たる作物とともに生育している、生活史のよく似た野生型または原始栽培型の植物イネに対するヒエなどをさす。除去の困難な雑草が多いが、栽培種近縁種との自然交雑により、雑種強勢を起こすこともある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「随伴植物」の意味・わかりやすい解説

随伴植物
ずいはんしょくぶつ

主となる作物が栽培されている所にはいつもそこに連れ立ってみられる野生型あるいは原始栽培型植物のこと。たとえば、日本の水稲にはヒエ、アワにはエノコログサメキシコトウモロコシにはテオシント中東から地中海岸にかけてのパンコムギには野生コムギやエギロプスなどがある。両者は生態的に非常に似ていて、しかも多量の種子を生産するので駆逐が困難である、あるいは両者の識別がむずかしいなどの特徴をもつ。なかには、遺伝的に近縁で自然交雑をして遺伝子拡散をおこし、作物を強勢に保つ作用を果たす場合もある。

[飯塚宗夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む