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雨宮製糸争議 あめみやせいしそうぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

雨宮製糸争議
あめみやせいしそうぎ

1886年6月 14~16日に甲府の雨宮製糸で発生した日本最初の工場労働者の争議。甲府は製糸業が早くから発達しており,業者の女子工員争奪が激しかったことから同年同業組合を結成,女子工員取締り,引抜き防止協定などの規約を決定した。同工場でも同業組合の規約にそって時間延長 (14時間を 14時間半に) など労働条件が引下げられたため,それに対する不満から女子工員約 200人 (115人ともいわれる) は自然発生的に寺にたてこもりストライキに入った。経営者は争議の経験もない時代であったので,結局譲歩することでストライキを終結させたが,その後同様のストライキが甲府一円の製糸工場に広まる契機となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

雨宮製糸争議
あめみやせいしそうぎ

1886年(明治19)6月、山梨県甲府の製糸工場で起こった争議。日本の工場労働者による最初のストライキとして知られる。甲府は開港以後急速に製糸業が発達した所で、労働力不足に加えて工女の多くは近郊農村からの通勤工であったため、好条件を求めて工場を移動する者も少なくなかった。これに対し、製糸業者が連合して、工女の移動の禁止、労働時間の延長、賃金切下げなどを実施したところから、これを不満とする雨宮製糸の工女100余名が就業を拒否、近くの寺に立てこもったものである。業者側の若干の譲歩によって解決した。なお同様のストライキが甲府の他の製糸工場でも続発した。[米田佐代子]

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