非人小屋(読み)ヒニンゴヤ

精選版 日本国語大辞典 「非人小屋」の意味・読み・例文・類語

ひにん‐ごや【非人小屋】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 非人の住んだ小屋。
    1. [初出の実例]「鴨川の非人小屋」(出典:歌舞伎・染竹春駒(1814)序幕)
  3. ひにんため(非人溜)
    1. [初出の実例]「或は無拠訳にて品に寄候節、近所之非人小屋え預け来り候由」(出典:御触書宝暦集成‐三〇・宝暦九年(1759)八月)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「非人小屋」の意味・わかりやすい解説

非人小屋
ひにんごや

江戸時代,幕府や諸藩で設けた非人乞食貧民などの収容,授産施設。幕府の非人寄場加賀藩の非人小屋などが知られる。江戸では浅草品川などに非人小屋が建てられ,非人頭がその支配にあたった。小屋は掘建て小屋で,天井を張ることは禁じられていた。

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世界大百科事典(旧版)内の非人小屋の言及

【更生保護】より

…《日本書紀》には持統天皇が盗賊を赦免し,夜食を賜ったという記事がみられる。江戸時代に加賀藩が設けた非人小屋(1669)は,施設や作業場を設け,乞食や浮浪者とともに刑余者を収容し良民への更生をはかったもので,日本最初の更生保護施設といえる。1790年(寛政2)に作られた石川島人足寄場は,無宿者や入墨または敲(たたき)の刑に処せられた者を収容して職業補導,授産,教養訓練等を行ったもので,いわば幕府による更生保護施設であった。…

※「非人小屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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