日本大百科全書(ニッポニカ) 「音別」の意味・わかりやすい解説
音別
おんべつ
北海道東部、釧路(くしろ)支庁(現、釧路総合振興局)管内にあった旧町名(音別町(ちょう))。現在は釧路市の白糠(しらぬか)町を挟んだ西側を占める地域。旧音別町は1959年(昭和34)町制施行。2005年(平成17)、釧路市に合併。旧町名はアイヌ語「オンペツ」(水悪(あ)しき川の意)に基づく。町の大部分を標高730メートル以下の白糠丘陵が占め、JR根室(ねむろ)本線、国道38号が太平洋岸沿いに通じる。入植開始は1893年(明治26)ごろ。1918年(大正7)から石炭鉱業で栄えたが、1970年(昭和45)に閉山。以後私学、工場を誘致し、食品工業、酪農、林業が基幹産業である。
[古川史郎]