頻発月経(読み)ヒンパツゲッケイ(その他表記)Polymenorrhea

デジタル大辞泉 「頻発月経」の意味・読み・例文・類語

ひんぱつ‐げっけい【頻発月経】

月経周期が24日以内のもの。月経不順一つであり、初経後しばらくの間と閉経前に多く見られる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

家庭医学館 「頻発月経」の解説

ひんぱつげっけい【頻発月経 Polymenorrhea】

[どんな病気か]
 月経の第1日目から、つぎの月経が開始する前日までの期間が、24日以内のものを、頻発月経といいます。
 原因には、排卵はいらん)のない無排卵周期症(むはいらんしゅうきしょう)(基礎体温で高温相がないもの)や、基礎体温で二相性にはなっても、低温相の短い卵胞期短縮性頻発月経症(らんぽうきたんしゅくせいひんぱつげっけいしょう)、高温相の短い黄体機能不全(おうたいきのうふぜん)があります。
■無排卵周期症
 稀発月経(きはつげっけい)(「稀発月経」)になる場合もあります。思春期の女性に、しばしばみられます。
 治療は、続発性無月経(「無月経」の続発性無月経)と同様に、卵胞(らんぽう)ホルモンを補充するカウフマン療法と、クロミフェンを用いて排卵をうながす方法のどちらかを選択します。
■卵胞期短縮性頻発月経症
 月経周期の早いうちに排卵してしまうものです。
 治療は必要ありません。
■黄体機能不全
 排卵した後、つぎの月経がくるまでの高温相は通常12~16日ですが、これが短くなってしまったものをいいます。
 治療には、黄体ホルモンを補充するホルムストローム療法や、黄体を刺激する性腺刺激(せいせんしげき)ホルモンの注射を高温相になったときに行なう方法があります。
●その他の頻発月経
 基礎体温に関係なくおこるもので、子宮内膜(しきゅうないまく)ポリープや、子宮体(しきゅうたい)がん(「子宮体がん」)、子宮頸(しきゅうけい)がん(「子宮頸がん」)など、出血をともなう疾患が原因で、見せかけ上、頻発周期にみえるものです。
 この場合は、原因となる病気を治療することで、出血も治まります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

世界大百科事典(旧版)内の頻発月経の言及

【月経異常】より

…40歳以前の閉経を早期閉経,56歳以上の閉経を遅発閉経という。
[月経周期の異常]
 月経周期の異常とは,成熟婦人における月経周期日数25~35日の正常範囲をはずれて,異常に長く延長したり,また異常に短い場合で,前者を希発月経oligomenorrhea,後者を頻発月経polymenorrheaといい,卵巣機能の不全に基づくことが多い。(1)希発月経 月経周期が39~40日以上に延長する場合で,3ヵ月以上の場合は続発性無月経になる。…

※「頻発月経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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