吹送流(読み)スイソウリュウ

デジタル大辞泉 「吹送流」の意味・読み・例文・類語

すいそう‐りゅう〔‐リウ〕【吹送流】

風のために水面が移動し、他の場所の水がこれを補うかたちで生じる流れ。→風成ふうせい海流

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精選版 日本国語大辞典 「吹送流」の意味・読み・例文・類語

すいそう‐りゅう‥リウ【吹送流】

  1. 〘 名詞 〙 風によって生ずる海流地球自転のため、風下に向かって北半球では右、南半球では左に二〇~四〇度前後ずれる。ふつう深さは二〇〇メートル以内、流速風速の三パーセント程度。→風成海流

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百科事典マイペディア 「吹送流」の意味・わかりやすい解説

吹送流【すいそうりゅう】

海上を吹く風と海面との摩擦によって生じる海流。海面付近で最も強く,200mぐらいの深さではほとんど認められない。長時間一定方向に風が吹いている場合は地球の自転による転向力が作用し,北半球では流れの方向は風下に向かって右に45°かたよる。流速は風速の2〜4%が普通。
→関連項目海流フラム号湧昇流

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「吹送流」の意味・わかりやすい解説

吹送流
すいそうりゅう
drift current

風の海面に対する摩擦によって引起される浅い海流。 F.ナンセン北極海で,流氷が風の方向に対して右側へ 30~40°の角度で流れていることを認め,これを V.エクマンが地球自転による転向力の影響によるものと説明した。吹送流と風速との関係を実測値で求めることはむずかしいが,風によって風速の2~4%程度の吹送流が生じるとみられる。 (→風成海流 )

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