飯田善国(読み)いいだよしくに

日本大百科全書(ニッポニカ) 「飯田善国」の意味・わかりやすい解説

飯田善国
いいだよしくに
(1923―2006)

彫刻家。栃木県足利(あしかが)市に生まれる。1949年(昭和24)慶応義塾大学文学部卒業、1953年東京芸術大学油絵科卒業。絵画個展を開いたのち1956年渡欧、イタリアオーストリアドイツ彫刻銅版画を制作した。1961年以来ヨーロッパ彫刻家シンポジウムにしばしば参加、1967年ベルリン市指名彫刻コンペで一等賞受賞。翌1968年帰国し、第1回神戸市須磨(すま)離宮公園現代彫刻展で抽象的な金属彫刻が大賞受賞、1969年には国際鉄鋼彫刻シンポジウムに参加。日本、ヨーロッパ各地で個展。著書に『見えない彫刻』などがある。

三木多聞

『『見えない彫刻』(1977・小沢書店)』『飯田善国著『ラッセル広場の空』(1982・小沢書店)』『飯田善国著『彫刻の思想 1976~1995』(1995・小沢書店)』『飯田善国著『彫刻家』(岩波新書)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「飯田善国」の解説

飯田善国 いいだ-よしくに

1923-2006 昭和後期-平成時代の彫刻家。
大正12年7月10日生まれ。昭和30年渡欧,ローマファッツィーニ師事。43年神戸須磨離宮公園現代彫刻展で大賞。58年法大教授。ステンレススチールによるモニュメントを制作するほか,美術評論やエッセー,詩作などの文筆にもたけておおくの著作がある。平成18年4月19日死去。82歳。栃木県出身。東京芸大卒。作品に「HITO」「Mの噴水」など。著作に「見えない彫刻」「彫刻の思想」「見知らぬ町で」など。

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百科事典マイペディア 「飯田善国」の意味・わかりやすい解説

飯田善国【いいだよしくに】

彫刻家。栃木県生れ。1948年慶応義塾大学卒業。1952年東京芸術大学卒業。同年初個展。1956年から1967年,ヨーロッパに滞在。活動の初期には絵画も制作した。1969年日本で彫刻による初個展。金属,木,ロープ等による抽象彫刻,モニュメント,版画コラージュなど平面作品を制作。詩人,美術評論家としても活躍。作品集に《飯田善国ミラーモビール》(1987),著書に《ピカソ》(1983)などがある。1988年三重県立美術館で個展。

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